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精神障害の方

①よくあるお悩み

精神障害において主な症例は、
A.統合失調症
B.うつ病
C.双極性障害
の三つが存在します。

・統合失調症

思考や行動、感情などを1つの目的に沿ってまとめていく能力、つまり「統合」する脳の力が落ち、「スパイに見張られている」、「誰かに追われている」などの妄想や、現実には起こっていないことが実際に見えたり聞こえたりする幻覚が表れる病気です。
初期には幻覚や妄想などが現れる「陽性症状」が強く表れ、その後はうつ病のように無気力になる「陰性症状」が長く続きます。

・うつ病(大うつ病性障害)

抑うつ気分、意欲の低下、注意力・判断力の低下などの精神症状、およびだるさや睡眠障害といった身体症状が継続して、通常の生活が送れなくなってしまう病気です。
精神的ストレスや身体的ストレスが重なると発症するとも言われますが、明らかな原因がないまま発症する場合もあります。また、うつ病の患者は増加傾向にあり、100人に3~7人がかかると言われています。

・双極性障害(躁うつ病)

うつ病と似たようなうつ状態に加え、その対極とも言える躁状態も出現し、これらを数カ月おきにくりかえす病気です。躁状態になると、寝ることなく動き回り続けたり多弁になったりしてエネルギッシュになりますが、ひとつのことに集中できず、周囲を疲労させてしまいます。また、衝動に任せて高額な買い物をするなど、衝動性による弊害のリスクも高まります。
一方、うつ状態になると、すべてのことに興味がなくなって無気力状態になり、生活に支障が出てしまいます。

双極性障害の中でも躁鬱状態の激しさにより二分されており、激しい躁状態が起こる双極性障害を「双極I型障害」、軽い躁状態が起こる双極性障害を「双極II型障害」といいます。

②なぜその症状は起こるのか

精神疾患は、脳の働きの変化があったり、神経間の情報伝達がうまくいかない状態になることによって起こりますが、その原因は、外因性・心因性・内因性の、大きく3つに分類されています。

・外因性精神疾患(精神障害)

外傷や疾患、薬物の影響など特定の明確な理由で脳神経の働きが阻害され、精神症状がみられるものです。原因としては、脳挫傷や感染症などが挙げられます。

・心因性精神疾患(精神障害)

心理的ストレスが原因で症状が出てくるものです。ストレス反応(急性ストレス障害、心的外傷後ストレス障害(PTSD))や適応障害などの神経症があります。

・内因性精神疾患(精神障害)

原因がはっきりしないのに精神症状が見られるものです。代表的なものとしては統合失調症、気分障害(うつ病、双極性障害)が挙げられ、この内因性精神疾患だけを指して精神疾患や精神障害と定義する場合もあります。

③例を放っておくとどうなるか

精神障害の場合、特に外傷などがあるわけではなく、周りからは気にかけられないこともありますが、精神障害の症状をそのままにしておくことはお勧めできません。
 
放置してしまうと、極限まで思い詰めてしい正常な判断能力を欠いたり、不眠や過食といった身体的健康面に悪影響を及ぼす可能性が指摘されています。
 
また精神障害は再発しやすい病気ですので、いったん症状が落ち着いても長期にわたって治療を続ける必要があります。
治療を中断して再発を繰り返すと、精神機能や社会的な機能が低下して、今までできていたことができなくなる、薬が効きにくくなって回復に時間がかかるようになった結果多くの方が再入院になるなどのリスクが存在します。